有名大学を出て大企業に就職できると、幸せになれると思っている人も多いでしょう。
しかし、実際に就職して働いてみるとこれが本当に幸せなのかと疑問に思うようになる人も少なくないのが実態です。
本当に自分は幸せになれるのかが不安になった人のために、ここでは大企業で幸せになれる人となれない人の特徴を紹介します。
大企業の働き方としてよくある特徴
大企業に合うか合わないかを判断するためには一般的な大企業の特徴を把握することが必要です。
大企業の多くは以下に挙げる特徴を持っています。
1.業績が安定していて将来の不安がない
大企業は業績が安定していて黒字を続けているのが一般的です。
予算通りにほぼ事業を展開できるようになっているので、働いていて企業が倒産するような不安を持つことはありません。
今後も安定して発展を続け、社会で必要とされる製品やサービスの提供を続けられると期待できます。
2.事業範囲が広い
有名大企業は大半が事業範囲を拡大してきています。
一つの業界に限らず、多岐にわたる分野の事業を複合的に組み合わせて企業として大きな成長を遂げているのが特徴です。
社員になるとその一端を担って事業を支えていく、あるいは牽引していくことになります。
3.高度な組織化が進んでいる
大企業は社員の数が多く、全体をコントロールできるようにしつつ業務の効率化を実現するために組織化が進んでいます。
部署ごとに管理職が置かれ、ピラミッド型の階層構造がはっきりと作られているのが一般的です。
社員はその組織の一部として働くことになり、通常は在籍している部署の業務に特化して仕事をします。
4.業務フローの固定化が進められている
業務効率化への取り組みが活発に進められているため、大企業では業務フローが固定化されてきています。
稟議や購買などのフローが明確になっていて、ルーチンワークで手続きをすることが可能です。
ただ、手続きはかなり細分化されていることが多く、手間や時間がかかることも多くなっています。
5.福利厚生が充実している
大企業では社員に定年まで前向きに働き続けて欲しいという願いを込めて、福利厚生を充実させているのが一般的です。
住宅手当や社員寮によって住まいの不安をなくす、社内融資制度を設けていざというときに低金利でお金を借りられるようにするなど、多岐にわたる福利厚生があります。スポーツジムを持っていて自由に使えたり、自社製品を安く購入できたりするケースも少なくありません。
様々な角度からプライベートの生活を支援してもらえるのが特徴です。
6.残業時間が比較的短い
大企業では労働環境の改善に努めている傾向が強くなっています。そのため、残業時間が比較的短く、休日出勤を求められることもあまりありません。
業種や職種による違いはありますが、少なくともこのような労働負担を減らす施策を取る方向性で資金投資もしてきているのが通例です。
社員にとっては働きやすい環境が整えられていると考えられるでしょう。
大企業で幸せになれる人の特徴
有名大企業の特徴を踏まえると、大企業で働いて幸せになれる人はどのような考え方を持っている人だと言えるのでしょうか。
代表的な3つのパターンを紹介します。
1.安定志向がある人
安定志向が強い人は大企業で幸せになれるでしょう。
業績が安定していて倒産リスクがほとんどなく、誠実に働いていれば毎年給料は上がっていきます。福利厚生も整っているのでプライベートの不安も払拭しやすいのも大企業の魅力です。
終身雇用を推進している傾向も強いため、多少の業務ミスをしたとしても働き続けられるでしょう。
一つの企業に貢献を続けて安心して生きていける生活基盤を作りたいという気持ちが強いなら、大企業で働くのに向いています。
2.プライベートを重視したい人
働き方改革の影響を受けてワークライフバランスを意識する人も増えてきました。
仕事もやりながらプライベートを充実させたい人も大企業で幸せになれます。残業などがほとんどないところも多いので、仕事とプライベートを切り分けやすく、就業時間外は自由に趣味を楽しめます。
レジャーを楽しむための支援になる福利厚生がある企業も多く、プライベートを重視した生活を送りやすいでしょう。収入も安定しているのでローンを組んで大きな資金を調達するのも大変ではありません。
今も将来もずっとプライベートを満喫できる環境が欲しいなら大企業は大きな魅力があります。
3.特定の業務に専念したい人
自分が本領を発揮できる特定の業務に専念したいと考えている人もいるでしょう。
一つの仕事に特化したい気持ちが強いなら大企業で幸せになれる人だと思って良いと言えます。大企業では高度な組織化を進めていて、適材適所で一つの業務に専念させて大きな結果を出させるのを重視しているからです。
研究職や技術職などの専門職の人に多い考え方ですが、複数の業務を並行して行うのが苦手な人もいるでしょう。やりたいことに専念したいのに余計な業務を山積みにされるのが嫌だという人もいます。
このような考え方があるなら自分の本領を発揮できる業務に注力できる大企業は大きなメリットがあります。
大企業に合わない人の特徴
逆に、大企業に合わない人はどのような特徴を持っているのでしょうか。
ここでは大企業に合わないと思っている人の発想の転換の仕方も簡単に紹介します。
1.自由な発想で物事に取り組みたい人
大企業では上層部で事業の方向性が定められていき、下の立場にあるうちはその通りに仕事をさせられることになりがちです。
自由な発想で物事に取り組みたいという気持ちが強いと、束縛を受けていてつらいと思うようになってしまうでしょう。
ただ、努力を続けて昇進すると何をするかを考えて意見できる立場になります。
このつらさは若いうちだけだと考えて辛抱の時期を乗り越えるという考え方を持つのも大切です。
2.様々な業務に携わりたい人
1つの業務に専念するよりも色々なことを経験してみたいという人は大企業ではあまり幸せになれないでしょう。専門化を重視しているので、様々な業務に携われることは少ないからです。
ただ、色々な業務に携わりたいと思っているのはまだ本当にやりたいことが見つかっていないからかもしれません。
これから働き続けていくつかの部署を経験し、本当に自分に合っている仕事が見つかると大企業で幸せになれる可能性が十分にあります。
3.全体像を見て仕事をしたい人
大企業では組織の一員として、全体の一部しか見えません。全体像を見て仕事をしたい人にとっては苦痛となる可能性もあるでしょう。中小企業の方が全体が見えるので幸せになれると考えられます。
しかし、この問題も昇進するごとに状況が変わります。管理職として上の立場になればなるほど全体像の把握が不可欠になるからです。マネジメントスキルを磨いて管理職になるのを目指すと、大きな組織を俯瞰して動かす立場になり、本気でやりたい仕事ができていると思えるようになる可能性があります。
大企業で働く道をもっと深く考えてみよう
大企業に就職して働いてみると、このままでは幸せになれないのではといった不安が生まれてくることがあります。
ただ、幸せになれる人の特徴を見てみると自分も共感するところがあったのではないでしょうか。
また、大企業に合わないと言われている人たちの考え方も、視点を変えて見てみると将来的には幸せをつかめる可能性があるとわかります。
自分の考え方を変えることなど、コントロールできるポイントに道があるなら、徐々に試していってください。どうしても我慢できないコントロール不可の部分があるなら、転職も1つの道です。
広い視野を持って今後の働く道を考えてみましょう。